中国語の学習を進めていく上では、まず中国語検定を受験し、現時点でのレベルと課題を知ることが重要です。この記事では、中国語検定のレベル別に、おすすめの中国語学習法を紹介します。
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〜中国語検定4級レベル
中国語検定4級に合格するまでは、基礎を固める学習法が中心になります。具体的には、基礎単語の暗記・基礎単語に出てくる漢字のピンインの暗記・基礎文法の暗記です。
大学の第二外国語で中国語を履修している方なら、授業を半年から一年受講すれば、難なく中国語検定4級合格のレベルには到達できると思います。
独学で中国語を勉強している方の場合、本での学習もおすすめですが、中国語を勉強するアプリでの学習もおすすめです。特におすすめのアプリが、「HelloChinese」「中国語を学ぼう – ChineseSkill」「busuu」です。私の場合、この3つのアプリが中国語の基礎力を固める上で最も効果的でした。
〜中国語検定3級レベル
中国語検定3級は、文法事項をピンポイントで聞く問題や、日本語を中国語に訳す問題が多く出題されるため、合格にはリーディング・リスニングの基礎レベルが完成していることに加え文法事項の知識が必須になります。
このため、中国語の文法事項を整理した本を何冊か購入し、文法事項をきちんと頭に入れることをおすすめします。
また、中国語検定3級の文章のレベルはHSK4級・5級レベルに相当するので、リーディング・リスニングの強化のためにHSK4級・5級の模擬問題を解いてみることもおすすめです。
〜中国語検定2級レベル
中国語検定2級への合格は難関です。真面目に勉強を続けても、合格までに1年半から2年程度はかかると見たほうがいいレベルです。
中国語検定2級で特に難しいのがリスニングです。短い対話文が非常に早い速度で一回しか放送されないので、リスニング力を必然的に上げる必要があります。このため、中国語検定2級の対策本を購入し、CDを活用して模擬問題でリスニング力を鍛えていくのがおすすめです。
また、中国語検定2級レベルになったら、勉強時間の割合を徐々にリーディングからリスニングに移していくことをおすすめします。なぜなら、日本人にとって中国語はリーディングとリスニングの難易度の差が最も大きい言語と言っても過言ではないからです。中国語の場合、リーディングの際に漢字だけでなんとなく読めてしまう安心感と、リーディングの際に聞こえない音の多さにびくびくする不安感のギャップを埋めるのは常に学習者の課題です。中国語検定2級の合格のためには、リーディングとリスニングの正答率が両方最低7割以上なければいけません。中国人と同じく漢字を使う日本人の場合、中国語はリスニングよりもリーディングの方が伸びやすい傾向にあります。だからこそリスニングを勉強する時間をあえて増やしていかないと、中国語検定2級以上には合格できません。
〜中国語検定準1級レベル
中国語検定準1級は、HSK6級取得者ですら合格できないと言われる程の難関になります。
中国語検定準1級の鬼門がリスニングです。長文の一部の内容をそのまま書き取りしなければならないため、漢字一文字一文字のピンインと文章の正確な内容を理解できないと得点できません。しかも、合格基準点は75%です。このレベルのリスニングで75%を取るのは一筋縄ではいかない努力が必要になります。小手先の検定対策だけではこのレベルのリスニングは突破できないため、HSK6級レベルのリスニングを鍛えたり、ネイティブの会話内容をできるだけ多く理解できるように勉強するなど、様々な学習法を試す必要があります。
中国語検定準1級の次の鬼門が、四字熟語と慣用句です。この対策は、中国語検定準1級・1級の対策本でできるだけ多くの表現を暗記することが、1番の近道と言えるでしょう。中国語の四字熟語と慣用句をまとめた本も発売されているため、その本の内容を覚えることも対策になりえます。
〜中国語検定1級レベル
中国語検定1級レベルは、日本人の中国語学習者の中でも神に入る部類の人です。中国語検定1級に合格した純日本人をほとんど聞いたことがありません。中国語検定1級合格には、最低でも中国での数年の生活経験もしくは5年・10年以上の中国語学習歴が必要といっても過言ではないでしょう。