2017年2月に韓国語の勉強を始め、2018年10月の第60回TOPIKⅡで6級に合格した当時の私は、「自分は韓国語ができるようになった」と浮かれた気分でした。しかし、2019年の2月に一人でソウルに4日間行ってきたことで、自分がいかに韓国語ができないかに気づかされました。この記事では、私のTOPIK6級合格直後の韓国語の実際のレベルを実体験を基に記していこうと思います。
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読めるけど、とにかく聞き取れない
確かに、ソウルの街中に書いてある看板や注意書きは殆ど読めましたが、問題は聞こえてくる韓国語がとにかく聞き取れないことでした。
具体的には、
- マックで注文する時、何と聞かれているのか分からずに変なことを言って笑われて店員側が英語で話し始める。
- タクシー運転手が話していることが、その独特な話し方のせいか全然聞き取れないし分からない。
- 展望台に登る時のガイドの説明が早すぎて分からない。
などです。
発音が下手で、すぐ外国人とばれる
聞き取れないことも問題でしたが、スピーキングも問題だらけでした。TOPIKには面接がない分、発音は無視でもTOPIK6級には受かれるのですが、それが盲点でした。一応、TOPIKⅡではあるテーマに沿って200〜300字で作文を短時間で完成させなければいけないので、ある程度の作文力はあり言いたいことは伝わるのですが、発音が下手なので外国人だとすぐにバレました。
例えば
- 雨が降ってきた時にソウル駅の警備員に「傘はどこで買えますか」と聞いたら、なんて言われてるのか分からなくて、「우리나라 사람 어니죠?(韓国人じゃないですよね?)」と言われる。
- ホンデで街頭インタビューを受けた時に「약간 외국인…?(ちょっと外国人…?)」と気づかれる。
などです。少しショックを受けると同時に、より韓国人らしくよどみなく話すためのスピーキングの訓練が必要なんだなと何回も気づかされました。
TOPIKで問われる能力と、実際に現地で必要な韓国語力の差
TOPIKⅡの長文で流されるリスニング問題は、一つ一つの単語が聞き取れなくても文脈的にどんな話題をしているか分かれば意外と正答できてしまいます。しかも4択マークシートですから、まぐれでも理論上25%は正答してしまいます。
さらにTOPIKⅡのリスニングの速度は、外国人の韓国語学習者向けにかなり手加減されています。体感上、実際の韓国で韓国人が話してくる韓国語の速度は、TOPIKのリスニング音声の2〜3倍の速さです。なので、実際の韓国人の会話を聞き取るには、TOPIKⅡのリスニングで問われる水準以上のことが当たり前に要求されると言えます。逆に言うとTOPIKで問われるリスニングの内容が聞き取れないと、韓国に行って聞こえて来る韓国語を聞き取ることは困難だとも言えます。
TOPIK6級合格はあくまでスタートラインだった
私が韓国語学習を始めたばかりの頃、頭の中で”TOPIK6級合格=韓国語マスター”というイメージが先行していました。しかし実際にTOPIK6級に合格した直後でのレベルは、韓国で最低限困らない韓国語力に過ぎませんでした。
考えてみると、私の知り合いの日本にいる韓国人留学生でJLPT1級を持っているけれどあまり日本語を流暢に話せるわけではない人もいます。つまり、語学検定で合格しても、それは一定のレベルに達した証明に過ぎず、やるべき課題は沢山残されているということです。到達レベルの差はあれど、日々コツコツその言語に触れて実力を改善していくことが語学学習で一番大事な姿勢な気がします。